体と心の相談室
医師によるからだと心の電話相談です。


病気になると、だれでも不安になったりいろいろな疑問をもったりします。
でも、今の診療体制においては、病院でゆっくり相談したり、納得できるまで質問することは、なかなか難しいのが現状です。
プライバシーの守れない診察室では、話しにくいこともあります。
そんな時、気軽に相談できる医療相談です。
医療において、全ての人にこれが正しいという決まりはないと思います。でも、その人個人にとっての、一番良い医療は必ずあると思います。そういう医療にめぐりあうための、お手伝いをしたいと思っています。

家族のなかに病人がいると、とてもストレスがたまります。
病気でなくても、子育て中、更年期、引越し、単身赴任、学校、職場、ご近所付き合い、社会情勢等.....
家庭の内外には、ストレスの原因がたくさんあります。
いろいろなストレスでイライラしたり、精神的に疲れて困ってしまったとき、そんな時、電話で話すことで自分らしく元気になれるように、お手伝いをしたいと思います。

さいたまコープの機関紙「にじのひろば」に寄稿した記事
私、何のために生きているのかしら?
私、何を信じていいのかわからなくって...
更年期は、これからの人生を考えるとき
自分らしく生き、自分らしいい死の迎え方

明治生命健康組合の機関誌に寄稿した記事
更年期からの人生を明るく生きる


相談日:火曜日 午前9時〜12時
相談料:1件 3,000円 [相談後振込]


ドクターオフィスMIWA 三輪栄子
  • 産業医
  • 心理相談員
  • 心理カウンセラー

下記に連絡ください。

048-825-0408


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タイトル1

私は、気軽に相談できる、医療・健康に関する電話相談を始めました。女性からのこころの相談もたくさんあります。家庭の主婦で肩凝り頭痛など、いろいろな身体の不調のほかに、精神的に辛い思いをしている人が多いのです。なんともいえない虚脱感や孤独感を感じて、毎日を鬱々と過ごしているのです。いわゆる主婦症候群と呼ばれるような状態です。私も、五、六年前にはそんな状態でした。自分でもなんだかよくわからないまま毎日が辛くて、どうしてこんなに辛いのに生きていかなくてはいけないのか、息がつまるような毎日でした。
前から興味のあったカウンセリングの勉強をしたり、また自分自身もカウンセリングを受けたりするうちに、自分のことがわかってきました。小さい頃から〜しなければならない、ということをまず考えて行動していました。「いい子」の自分以外は認められないと思っていました。でもそうではなくて「ありのままの自分で良いのだ」と気づいたのです。
父も医者でしたから、あまり疑問も持たずに医者になりました。
大学の同級生だった夫と結婚し、同じ内科医として勤務しました。妊娠を契機として、私は憧れの専業主婦になりました。家事をすることはけっこうおもしろいし、育児は大変だけれども、子どもといっしょに暮らすことは、新しい世界が広がり新しい自分も発見できました。
でも、何となく満ち足りないのです。家事や育児には、はっきりとした評価基準がなく、家族の愛情や感謝という曖昧な評価しかありません。〜さんの奥さん、〜さんのお母さんと呼ばれて、そこにはひとりの人間として登場する場がありません。
公民館の講師として、更年期の講師として、更年期の心と身体の問題について話したとき、ある女性が言いました。
この頃、娘の言っていることがわからないんです」と。
女性は結婚して主婦になり、出産して母になるのがあたりまえ、という価値観で生きてきた彼女には、結婚しても仕事を続け、自分自身を失わずに生きていきたい、という娘さんの気持ちが理解できなかったのです。

  • ちょっとたちどまって「私」を確認

「主婦症候群」は、夫のため子どものため、と一生懸命やっているのにいったい私は、何のために生きているのかしら?と、自分自身の価値を見失ってしまい、自分自身を生きている実感がないのです。そしてイライラしたり落ち込んだりの繰り返しの中で、ますます深みにはまりこんでしまいます。
主婦の仕事というのは、とても雑多な内容で、限りなく続きなかなか計画的には進みません。なんとなく「やらなくちゃ」と毎日が単調に繰り返されます。
私は、自分の経験から、何か行動するときには、自分自身の気持ちを確認する必要がある、と思うようになりました。
社会通念とか他人の価値観にとらわれず、自分自身の価値基準で考え、一歩たちどまってその時の自分の本当の気持ちを確かめる。それによって「私」を確認し、それが自分を生きることにつながっていくと思います。
私は、今もカウンセリングの勉強を続けています。電話相談は、「相談にのってあげている」のでなく、私自身が相談者から元気をいただいているのです。



先日、若いお母さんからこんな相談がありました。幼稚園に通っているお子さんについての相談です。その子が病気になり、入院したのです。初めての子どもの初めての病気です。彼女はいっしょうけんめい看病し、子どもは幼稚園に通えるように回復しました。でもまだ時々、調子が悪くなることがあるので通院はつづけています。
お話を伺っていると、病気のこともきちんと理解しているし、お医者さんとの関係も良いようです。何も問題ないのではないかと思っていました。ところが、彼女はとてもつらい思いをしていました。周囲の人達がいろいろ助言をしてくれるのです。あっちの病院のほうが良いとか、薬は副作用があるからやめたほうが良いとか...。
おじいちゃんおばあちゃんからは、大事な孫を病気にさせるな、まだ治らないのか、あげくの果てに、うちには、そんな病気は無いはずだ...。今どきそんなこと、と思われるかもしれませんがよく聞く話です。周囲の人達は、好意で言っているつもりなのでしょうが、彼女にとっては自分が責められているように感じてしまうのです。
いちばん頼りになるはずの夫も帰宅が遅かったり、なかなかゆっくり話を聞いてもらえません。病気の子どももかかえて、不安のなかで毎日くたくたになって、やっと元気になってきたのに、いろいろなことをいわれてどうしたら良いのか、ひとりで悩んでいるのです。
「もう、私なにを信じたらいいのかわからなくなってしまって...」
彼女の話を聞いていると、不安やつらい気持ちがひしひしと伝わってきました。
回復は順調のようだし、お医者さんとも良い関係がもたれています。「今のままで良いので、安心して自信を持って欲しい」と話すと、「これで良いって、誰かに言ってもらいたかったんです
と、うれしそうな声が返ってきました。私もほっとしました。
彼女が身近な人に、ほんの少しでも自分の気持ちを話すことができていたら、こんなにつらい思いをしなくてもすんだのにと思うと、やりきれない気持ちです。
世間は、母親にだけ子育ての責任を求めているような気がします。幼い子どもと一日中向き合っている母親達の言いようのない孤独感、閉塞感に気付いて欲しいと思います。そして一日の中でほんの少しで良いから、彼女達が母親ではなく、自分自身に戻れる時間が持て、気楽に相談できる機関がたくさんあったら、もっとゆったりと子育てができるのにと思います。



今回は、更年期の女性について考えてみます。更年期とは卵巣の働きが徐々に低下し、月経がなくなるまでの数年間のことで、時期や症状は、個人差が大きいようです。
「父の病気のことで...」と、お父さんについて、四十代後半の女性からのご相談でした。脳卒中で入院中のお父さんは、今のところ小康状態で、入院先の病院の対応も良いようで、相談者の方も安心されたようでした。私もほっとしたのですが、「実は、最近私もなんだか具合が悪くて...。気がめいってしまって何にもする気がしないんです。更年期でしょうか?」
と、ご自身のことを話されました。お父さんの看病で疲れて家に帰っても、家事はたまる一方で、夫は何も手伝ってくれません。その上、受験を控えたお子さんもいる...。うかがってみると、月経周期が少し乱れていて、頭痛、めまいなどの症状もあるようです。でもお父さんや家族のことが優先されてしまい、ゆっくり休んだり自分のために病院に行く時間が作れないとのことでした。
私は、お父さんより彼女のことが心配になりました。更年期には、顔がほてる、疲れやすい、イライラしたり、気分がめいる等の不快や症状がでることがありますが、更年期障害だと自分で判断して放っておくのは危険です。彼女には、まず産婦人科を受診することをすすめました。それからもう一つ、自分の身体と心に目を向けて、自分自身のことをゆっくり考えて欲しいと話しました。
この時期は、身体の不調のほかに精神面でも変化がおこりやすい時期なのです。子どもが小さい頃は子育てに忙しく、充実感もあります。でも子どもは成長し、だんだん親から離れていきます。そんな時期に更年期を迎えます。「私はこれから何をしたら良いのか」と、自分だけ取り残されたような気持ちになり、落ち込んでしまう人も多いのです。でも、ちょっと見方をかえてみることが大切です。母として妻としてではなく、好きなことを考えることからはじめましょう。
更年期をいやな時期ととらえずに、これからの人生をどう生きていくかを考えるターニングポイントとして受け止め、残りの人生は、しっかりと自分自身を生きる時間に使いたいものです。でも、落ち込んで自分ではどうにもならないほど心が疲れてしまったときは精神科か心療内科の受診をすすめます。誰かに助けを求めることは、決して恥ずかしいことではありません。きっと何か元気になるヒントがみつかるはずです。



電話相談に寄せられる内容は、とても重く難しい問題もあります。六十代の女性からの相談です。七十歳の夫の意識が急に悪くなり、救急車で入院、脳出血の診断で治療中です。意識は戻りません。医師からは、脳出血の範囲が広く回復の可能性はほとんど無いと言われました。家族の人達は、元気になって欲しい、たとえ身体が動かなくても、もう一度目を開けて欲しいと願いました。でも、約一ヵ月間症状は良くならず、人工呼吸器などたくさんの機械によってなんとか命をつないでいる状態です。「何か違うような気がする」とおっしゃるのです。また、担当医から「積極的な治療は、そろそろ限界です」と言われ、これからの方針について悩んでいらっしゃいました。「延命治療をするかしないか、誰が決めるのですか、私たちの希望を話して良いのでしょうか?」というご相談でした。
医療が高度化した今、どんな医療行為を受けるかということは、医学的な知識だけではなく、患者さんの病気に対する考え方やその人の人生観、延命に対する価値観などを大切にして、本人の希望に沿って患者さん自身が決めるべきだと思います。もちろんその決定には、家族の気持ちや、医師の倫理観も関わってくると思います。今回の場合は、患者さんの気持ちを確認できません。そんな時、誰が決めたら良いのでしょう。今の日本では、生命倫理に関して広く受け入れられた原則はまだ確立していません。ご相談者のお話によると、以前から、ご本人は自然な形で死を迎えたいと話されていて、お子さん達も、このまま延命処置を受け続けることは、お父さんの希望とは違うように思う、と言っているとこことでした。
私は、本来は本人が決めるべきことですが、現状では、ご家族と医師が話し合って決めることになると思うので、医師にまず回復の可能性についてもう一度確認し、それから患者さんの気持ちを代弁するつもりでよく話し合って結論を出して欲しいと話しました。
誰にでも必ず死は訪れます。自分らしい死を迎えるために、死の迎え方について身近な人と話し合っておくと良いと思います。そして、毎日を自分らしく生きて自分らしく死ねたら、本人にとっても家族にとっても幸せだといえるのではないでしょうか。

更年期からの人生を

        明るく生きる

女性の生活にはある周期的なリズムがあります。これは女性ホルモンの変化によっておこりますが、女性の一生を考えたとき、思春期と更年期という二つの大きな波があります。この二つの時期は、女性にとって身体とこころに大きな変化がおこります。ここでは、更年期の身体と心について考えてみたいと思います。
 ここ数年、更年期のことがドラマ化されたり、マスコミに取り上げられたりするようになりました。その理由として、団塊の世代の人達がこの年齢になり、更年期の人口が増えたこと、また、女性達が自分の身体に目を向けて、具合が悪い時は悪いと言えるようになってきたこと、があげられます。以前は、自分が更年期だということは、人には知られたくないことだったり、またそれを口に出しても、周囲の人から我慢が足りないとか怠けていると言われ、辛い思いをする女性が多かったようです。
 これからの女性は、正しい知識を持ち、自分の身体をよく知って、きちんと自分の健康管理をしていくべきだと思います。更年期についても正しく理解し、その後の人生をどう生きていくのかを考えるターニングポイントとして、前向きに受けとめてほしいと思います。

(1)更年期とは
 女性の更年期とは、性成熟期が終わり卵巣の働きが少しずつ悪くなって月経がなくなり(閉経)、老年期に入るまでの期間のことです。年齢的には、45歳から55歳ぐらいに更年期を迎える方が多いのですが、もっと早くから始まる方や、逆に遅い方など個人差があります。更年期という時期はだれでも必ず経験するのですが、いわゆる更年期症状といわれるものは、ほとんど気にならない人から、とても症状が強いまでさまざまです。症状が強く日常生活に支障がでるような場合は、更年期障害とよばれ治療の対象になります。
 またこの時期の特徴として、精神的にも不安定になりやすい時期なので、配慮が必要です。

(2)更年期の症状と対策
 卵巣の働きが悪くなってくると、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が少なくなってきます。その結果いろいろな変化がおこり、不快な症状をひきおこします。更年期における不快な症状はさまざまで個人差がありますが、主なものとその対処法を挙げてみます。
月経不順、不正性器出血(月経以外の性器からの出血)
 
子宮筋腫、子宮内膜症、子宮頚癌、子宮体癌がかくれていることがあるので、婦人科で診察を受けてください。
●外陰部の痒み、性交時の痛み
 外陰部の粘膜が萎縮、乾燥するために
おこります。軟膏や膣錠で改善します。産婦人科に相談してください。また、性交時に使うゼリーも市販されています。
●頻尿(お小水が近い)、尿失禁(尿が漏れる)
 
膀胱や尿道の粘膜が弱くなるためにおこります。骨盤内の筋肉を強くすることで改善します。失禁がひどく日常生活に困るようでならば、薬もあります。また、別の病気がかくれていることもありますので、産婦人科か泌尿器科に相談してください。
●のぼせ、ほてり、汗をかきやすい
 
自律神経のバランスが崩れたことによる症状です。閉経後、エストロゲンの分泌されない状態に身体が慣れてくるとおこらなくなります。ひどい場合はホルモン療法もあるので、産婦人科に相談してください。
●動悸、息切れ、頭痛
 
自律神経のバランスが崩れたためにおこることがが多いのですが、高血圧や心臓病の症状の場合もあるので、そのような病気がないか確認するために内科を受診してください。
耳鳴り、めまい
 めまいには、ぐるぐる回るように感じるものや、ふらふらするものなどがあります。また、更年期以外の時期にもおこりやすく、原因もたくさんあります。症状が続く時は、神経内科に相談してください。また、耳鳴りを伴う時は、内耳(耳の中にある)に病気がある可能性が高いので耳鼻科を受診してください。
肩こり、腰痛、関節痛
 訴えの多い症状で、湿布やマッサージなどで軽快することが多いのですが、椎間板ヘルニアや骨粗しょう症などの病気がかくれていることがあります。整形外科を受診されることをおすすめします。
 このほかにも、皮膚がかゆくなったり、手足がしびれたり、疲れやすくなったり、さまざまな症状が現れます。いずれにしても更年期だからと放置せず、健診を受けたり診察を受けるなどして、自分の身体の状態をきちんと知ることが大切です。

(3)更年期の心の特徴
 この時期の女性の精神的な特徴を考えてみます。40歳を過ぎた頃から、肌の張りがなくなったり、白髪が増えたり、疲れやすくなったり、だれでも自分の老いやこれからの人生に漠然とした不安を感じることが多くなります。
 そんな時、家族は?と眼を向けると、子供は成長し独立していく時期であり、夫は仕事が忙しく帰りも遅い。そんな時、家に一人とりのこされた主婦が陥りやすいのは、「空の巣症候群」と呼ばれる状況です。うつ状態のひとつなのですが、母として妻として立派にやってきた人は、急に心の中にポッカリ穴があいたような気持ちになり、孤独感が強く、何をしたらよいのかわからない、というような精神的に不安定な状態です。お酒に頼ってアルコール依存症(アルコール中毒)になってしまう人もいます。
 またこの時期は、自分や夫の親達の病気や介護の問題もでてきます。今の日本では、介護はまだまだ女性の仕事とされています。そのストレスは、肉体的にも精神的にも大きなものです。また、仕事を持っている場合は、職場においても人間関係の問題やOA化などストレスはたくさんあります。
 性格的に几帳面な人、まじめな人、何でも自分で頑張ってしまう人は、ストレスをためやすい傾向があります。またそういう人は、更年期の症状も強い傾向があります。精神的なストレスがきっかけとなって、急に更年期障害の症状が出てくることもあります。精神的につらい時は、ためらわずに医師やカウンセラーに相談して、しっかりと自分の心と向き合うことが必要です。

(4)更年期とどうつきあうか
 日本人の平均閉経年齢は50歳です。人生80年といわれる今、更年期はそれまでの人生を振り返り、これからの人生をどう生きていくか考える
新しいスタートラインだと思います。子どものためや夫のためではなく、自分の人生を自分のためにイキイキと生きる準備期間として、しっかりととらえてほしいと思います。
 更年期障害は、癌、心臓病、高脂血症、骨そしょう症、糖尿病などの生活習慣病がおこりやすくなります。自分の身体に眼を向けて定期的な健康診断を受け、食生活、運動などに十分気をつけ、無理をせず、自分のペースで急速をとりながら生活していきたいものです。