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●看板だけの小児科医
現在の開業医は自由標榜制のため、「xxxx内科小児科」など名称から小児科も対象と思わせている。真の小児科は、「xxxx小児科」とまっ先に小児科を標榜し、 「こどもを診るための研修を受けた者」が子どもの患者さんを対象として行う医療。小児科のトレーニングは卒業してから最低5年はかかる。一般医は2週間の病院実習で小児医療研修はおわる。
●不足する小児科医
医者の少ない田舎では、「若いから小児科医をやれ」と医師会に圧力をかけられ、やったことのない予防接種をするケースもある。
府中市でも人口23万人で7人しか小児科医がいないから、内科医にお願いするしかない。結局、医療の質は落ちる。また、医師会診療所や休日診療所に小児科医はいない。
東京都内で365日24時間小児科医が仕事をしている救急指定病院は、大学病院を除けば20カ所程度である。小児救急の一番の問題は、夜間にフル稼働できる小児科医が少ないことである。受け入れ体制の整った病院には、時間外の小児の患者が集中する。
●子どもは救急医療かどうかはわからない
夜泣きが治まらない子どもに、ヘルニアや腸重積などの重病がひそんでいる。結果として「救急医療」となる。時間外でも訴えがあったら受けるのが、小児科医である。1年で換算すれば、平日8時間、土曜日3時間として、3/4が時間外である。救急医療はこの時間外をいかに充実させるかということになる。
●激務の小児科医
勤務医が時間外を診れば、翌日休めず32時間勤務になるのが現実である。過労死の小児科医が増えている。昔、開業した先生は「勤務医で一生分の当直をしたから、もう二度とやりたくない。」と言っている。高齢となり、からだがぼろぼろになって開業していた。今、だれが時間外診療をになうのか?最近増加した40代の開業医こそチームを組んでいくべきだ。月2回なら時間外をみれる。私も開業当時は毎日時間外診療をしていたが、自分の時間がなくなり、体力的にきつくなり、結果的に小児医療を狭めた。
●理想は小児科医と基幹病院勤務医のダブル当直
当直といっても病院勤務の小児科医は、時間外に入院患者や未熟児を診なければなならない。病院で時間外診てくれる小児科医はまずいない。開業している小児科医と病院勤務医のふたり当直制となれば、勤務医の疲労を減らせ、精神的に余裕がもてる。都立病院は赤字で医者は増やせないが、臨時職員の予算はある。
一次的にまず時間外を行い、入院の必要な場合は後方の救急施設にお願いするのが一番いい。人口100万人に1カ所の24時間診療の救急医療施設があればいい。
問題点は、開業医によって違う薬の処方、入院基準などで混乱を生じること。ミスがあった場合の責任問題もある。現実は、同じ医局同志だと考え方が同じでやりやすい。
開業医は地域にお世話になっているのだから、ギブ&テイクの精神で、入院施設をもつ病院で時間外診療をするべきだ。
●現状ではできないこと
開業医は時間外ですぐ診ることは、家庭の都合でできない。
教育・研修・自己学習するゆとりが必要。今当たり前の処置(薬や診断)が10年先には、危険な医療となることもある。救急医療を基幹病院の医師だけに負わせてはいけない。
●出身大学より出身医局
患者を持っているのが医局で、そこで就いた教授で左右される。出身大学より卒業後の5年後の経歴が重要であるが、経歴だけで実力はわからない。