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患者と医者の信頼関係づくりのポイント

さいたま日赤看護士長 相川雅子さん    


 

厳しい医療の情勢

>日赤の医療現場の状況
自分が看護士になった25年前は、とても余裕があった時代。でも今は、検査・処置が多く、余裕がない。これは日赤にかかわらず大病院の現場はどこも同じ。
治療や検査の増加、血管・内視鏡手術など治療摘要の拡大、手術などが多くなった。
病床利用率 98.6% 平均在院日数 12日

>医師当直の勤務時間
医師は7時30分から働いている(カンファレンスなど)。外来は6時頃までやっている。
そのまま当直に入る。当直は救急だけでなく病棟の患者も診る。
次の朝、そのまま外来に出る。
36時間以上の勤務=過酷な勤務

>看護士もハード
夜は3人で患者50人を診る。夜の方が元気になる人が多くなっている。
急変があると2人とられるので、1人で診る。
認知症や精神疾患が増えている。

●大病院は見捨てる病院か
>医療法改正で病院の機能分化が進んだ
50年前、自宅で死ぬ人8割。現在は病院で死ぬ人が8割。
今は病院に3倍の人が押し寄せてきていて、機能分化がうまくいっていない。
大病院信仰が根強い。核家族化で看る人がいない。
したくてしているのではない。しかし、患者が多いので落ち着いた人は退院を。

>地域連携が必要
入院期間が短くなって、不安なまま帰される。
在宅に必要な治療や介護に関するきちんとした情報の不足

●医療者は本当に冷たいか
>3ヶ月以上入院すると病院に入るお金が少なくなる=退院圧力に

>医師も「治したい」、看護士も「患者の話を聞いてあげたい」という感情のある人間。
しかし、それを許さない厳しい医療の職場状況がある。
「だれかのために役立ちたい」という思いをもっていても、うまくいっていない。
医療界でも、医師や看護士の心のコントロールが課題になっている。

●人間関係はコミュニケーション
>患者と医師双方のやりとりが基本
患者も短くすむコミュニケーション技術をもつべき。

>相手は自分と違います。
若い医師はコミュニケーション研修をしてきている。
長のつく人の方がコミュニケーションに欠けている面もある。

●患者の期待と現実のギャップ
>期待が大きければ大きいほど、失望は大きくなり、怒りや悲しみとなる。
一般人(生活者)と専門家(専門馬鹿)の通じない会話→わからないことは聞く。

>医師は、病棟、外来、オペ室で、まったく違う。
きちんと話すと良い医師でも、患者の前だと怒っているように見えることもある。
何回か会ううちに信頼関係ができることもある。

患者として必要なこと
1、症状は自分にしかわからないので、医師にきちんと伝えよう。

2、医師の指示はきちんと守る(守れない理由はきちんと伝える)。

3、医師に内緒で他の医師にかかるのは、治療の遅れにつながる。他の医師にかかるときは紹介状を。国の方針なので、医師もいやがらない。

4、診療所の医師は、経営者なので、リップサービスあり。病院の医師には、リップサービスは期待しない。1日80人診ると、一人3分しか診療時間はない。

●賢い患者になるために必要なこと
>本当ですかこの噂

>>診察券をつくっておくと、救急時に受け入れてくれる?
  命に別状があるときは、誰でも受け入れる=大きな誤解
  ※医療ネット事務局の考え=医療費不払いの患者の選別にも使われるので、診察券があったほうが良いのも事実。
>>色々な科にまわしてもらえるので、安心?
  まわしてもらえない、専門化が進みすぎている。
>>若いドクターは腕が信用できない?
  35から45歳が、油が乗っている。
  若い医師 話をきいてくれる。
  総合科の年配の医師 感が良い。
>>予約すれば、すぐ診てもらえる?
 9:30の予約で4人。それなりの時間がかかる場合もある。
>>診療所って信用できない?
 早いし、腕の良い医師もいる。要は使い用。

■大病院の使い方

1、大きな検査が必要なとき。
2、大きな手術が必要なとき。
3、診療所では原因不明で結果が出ないとき=「紹介状」をもらって。
4、健康診断で要精査の結果が来たとき。
5、明らかに専門的な治療が必要なとき。

■患者として一枚上手を目指してください

>医師も人間、賢い患者になって付き合おう。
>コミュニケーションは相手の立場も理解すること。余裕のない医師は聴けない。
>外来は時間がないので、質問はメモして2点くらい。
>あなたの気持ちに余裕のないときは、一度総合相談によってから受診を。

■■ 最後に ■■

過去と他人は変えられない。

変えられるのは、自分の受け止め方と、自分を変えることで変わるかもしれない未来だけ。